フリーライターなら知っておきたい「業務委託契約書」とは?内容や注意点を徹底解説!

フリーライターがクライアントと契約をする場合に必要となる「業務委託契約書」その内容や目的はご存知ですか? フリーライターなら知っておきたい「業務委託契約書」に記載されている内容の説明や、チェックすべきポイント、注意点などについてご紹介します。

フリーランスのライターも業務委託契約書を結ばないといけない?

多くのフリーライターは、クラウドソーシングなどの会社を利用して仕事をしている人がたくさんいます。クラウドソーシング以外でお仕事を受注しているフリーランスのライターは、クライアント企業と直接契約を結んだりしてお仕事をもらっている人もいます。稼げるライターになるためには、直接契約のクライアントを増やすことです。しかしその場合の契約について分からない人が多いのも事実です。そんなフリーライターのために、クライアントとの契約時に結ぶ「業務委託契約書」についてご紹介します。

そもそもフリーランスのライターってどんな立場なの?

そもそもフリーランスのライターとは、企業に属しているライターではなく、個人としてさまざまな企業と自由に契約を結んでいるライターを指します。その為、業務内容でお仕事を受託するか選べたり、自分で報酬についての交渉を行うこともできます。条件が合い、晴れて契約となった場合は、多くの場合「業務委託契約」を結びます。

クライアント企業との契約の流れ

フリーランスのライターとしてクライアント企業と契約を結ぶ場合は、一体どんな流れで行われるのでしょうか。フリーランスの場合は、自分ですべて管理しなくてはいけませんので、クライアント企業と契約の流れをしっかり確認しておきましょう。 クライアントとの打ち合わせで仕事を発注してもらえることが決まった場合、まずは「業務委託契約書」を用意します。ライター自身で書類の用意を行う場合もありますが、多くの場合はクライアント側で用意してもらえます。 続いて「業務委託契約書」の内容を確認し、問題がなければクライアントと自分用に2通製本し、お互いに署名と押印をします。 最後にお互いに署名・押印した契約書をそれぞれ1通ずつ保管をするという流れで、契約を締結します。

業務委託契約書ってなに?

クライアント企業と業務委託契約をする場合は、必ず業務委託契約を結びます。その際に必要となるのが「業務委託契約書」です。 業務委託契約書とは、依頼主であるクライアント企業から、仕事を引き受けるときに交わす「契約書」です。 仕事内容や報酬、納期や納品方法といった業務に関係のある内容だけでなく、著作権などについても記載されています。

業務委託契約書にはどんなことが書かれている?

業務委託契約書には、主に『業務内容や報酬について書かれているもの』という認識のフリーライターも多いですが、実はいろいろな事が細かく書かれています。内容をしっかり把握していないと大変なことになる場合もありますので、まずは「業務委託契約書」にはどんなことが書かれているかを確認してみましょう。

1.契約の目的と業務内容について

「業務委託契約書」のはじめのほうでは、契約の目的や業務内容などについて記載されています。フリーランスのライターの場合は、「業務委託契約の目的」「どんな記事をどこまで書く」「どのぐらいの数の記事をどのくらいの期間で書く」と言った内容や、記事の納品方法などについて記載されています。

2.報酬や経費について

こちらでは報酬額について記載されています。報酬の金額については、「文字単価〇円」という書き方や、「記事単価〇円」、「1記事1000文字20記事で〇円」というような書き方となっています。また、予め源泉徴収されるのかどうかが明記されていたり、締め日や支払い日などもこちらで明記されます。締め日や支払日は契約によって異なりますが、「月末締め翌月末払い」というような内容で明記されます。 また、通信費などが発生した場合は、どちらが払うかと言った内容も明記されています。

3.業務委託契約の期間などについて

こちらでは主に「契約期間」について明記されています。記事ごとに納期が明記されていたり、無期限の場合も「1年間」などと区切りが付けられている場合もあります。 また、こちらでは納品方法なども明記されている場合があり、メールでファイルを添付して納品をするのか、Web上の共有フォルダへ保存するのか、または指定されたサイトへアップするのかなどが明記されています。

4.第三者への委託(再委託)について

こちらではクライアントから委託されたお仕事を、契約ライター以外の第三者のライターに委託する(再委託)ことに関する内容が明記されています。再委託がNGという場合は、こちらにその旨が明記されます。

5.瑕疵(かし)担保責任について

こちらでは、記事を納品したあとクライアントによる検収が終了したあとなどに発生した問題について明記されています。瑕疵(かし)とは、思いもよらないトラブルや欠陥などを指し、瑕疵(かし)が見つかった場合は、民法で「1年間瑕疵担保を行う」と定められていますが、業務委託契約書内でも明記されていることがほとんどです。できるだけ短い方が良いですが、短すぎるとクライアントにとってリスクとなるため、お互い納得できる落としどころで決めるとよいでしょう。

6.「知的財産権」について

こちらでは知的財産権がライターとクライアントどちらに帰属するのかが明記されています。基本的には記事を納品した段階では、記事を作成したライター側に知的財産権がありますが、納品後に権利を譲渡する場合は、その旨業務委託契約書に明記します。

7.「著作権」について

こちらでは納品した記事の著作権について明記されています。コンテンツ記事の場合は、多くが「納品後にクライアントが著作権を有する」というパターンが多くなっています。ライターの名前が記名される記事の場合は、著作権を譲渡しない場合もあります。

8.「機密保持」について

こちらでは業務を遂行する上で知りえた商品や企業情報などの情報を他に公言せず、「秘密を守る」という内容について明記されています。こちらは細かく定められている場合が多いため、業務委託契約書にはすべて明記することが難しい場合があります。その場合は、別途「機密保持契約書」という書類が作成されます。

9.業務委託契約の解除について

クライアントとライターが連絡を取れなくなった場合や重大な過失があった場合、クライアント企業が倒産した場合など、予め定めた条件に該当した場合は、直ちに契約解除ができるといった内容で書かれている場合が多いです。これはクライアント側から解除できるだけでなく、クライアントが定めた条件に該当した場合は、ライター側から契約の解除を行うことも可能です。

10.その他の契約事項について

上記で説明した内容以外にも、損害賠償に関する内容や禁止事項、万が一裁判となってしまった場合に、どちらの管轄の裁判所となるかなどが明記されています。

業務委託契約書をチェックする時のポイント

業務委託契約書には難しい内容がたくさん書かれていますが、仕事を受注するうえでとても重要なことが書かれています。署名や押印をする前に、報酬や納期だけでなく、細かい部分をしっかりチェックしておく必要があります。 そこで、特にチェックしておきたいポイントをご紹介します。

業務内容や報酬に誤りはないか

お仕事を受注するうえで一番大切な部分がこの「業務内容」や「報酬」の部分です。契約が済んでから「話が違う!」となっては困りますので、業務内容や業務の範囲、納品方法などをしっかりチェックしておく必要があります。また、報酬の金額についても誤りがないかをしっかりチェックしましょう。

業務委託契約書に記載されている内容に納得できるか

業務内容や報酬の金額以外にも、報酬の支払日や瑕疵担保責任の契約上の期間に納得ができるか、禁止事項や契約の解除など、全項目にしっかりと目を通しておくことが大切です。そして気になる点があればすぐにクライアントに確認をしてみましょう。また、契約前にどうしても心配がある場合は、弁護士などに相談をしてみる方法もあります。

業務委託契約をする上での注意点

業務委託契約書は「請負契約」と「委任契約」の2種類があります。フリーライターの場合は主に、記事などの成果物を納品することで報酬が発生する「請負契約」である事が多いと言われています。 また、請負契約の場合は、ライターが業務を完遂させるまでの間は、クライアント側はいつでも契約を解除できると決まっています。 具体的には、ライターの仕事の進捗などに応じ、損害分を賠償すれば、クライアントはいつでも契約解除が可能ということになります。 損害の賠償方法などや金額については業務委託契約書に記載があるかなどを確認しておくと良いでしょう。 併せてライター側でも「下請法」という法律の知識を知っておくことで、より業務委託契約書に対する知識が深まります。

フリーライターはしっかり契約を結んで「業務委託契約書」の内容を把握しよう!

フリーライターにとって「業務委託契約書」は、仕事を受注するうえで大切な書類です。業務内容や報酬の金額などももちろん大切ですが、事前にオファーされた内容と相違がないか、不明な点はないかなどをしっかり確認することが大切です。 確認せずに契約してしまうと「知らない間に納得のいかない契約を結んでしまった」ということになりかねません。必ず業務委託契約書に署名・押印する前にしっかり内容を確認しましょう。

この記事を書いた人

ライステ編集部:和賀
ライステ編集部:和賀
1,200名以上登録されてるライタープラットフォーム:ライターステーション責任者。2024年より「記事作成代行サービス」や「Hubspot導入支援」、「インタラクティブ動画」など、コンテンツマーケティングに関する支援を開始。

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