Webライターの名前、本名派?ペンネーム派?

Webライターとして活動する際に、本名を使うのか、ペンネームを使うのか、頭を悩ませる人は多いと思います。
本名で活動するメリットはアイデンティティー、いわゆる「存在証明」を誇示することができる点であり、webライターとして息の長い仕事をしていく場合には、仕事の一つひとつを「自分の財産」にしていけるという特徴があります。
一方でいったん本名をメディアでさらしてしまうと、Facebookなどの実名アカウントとも結びついてしまいますし、ある意味プライバシーが守れなくなる可能性がある、というデメリットがあります。
たとえば、ペンネームで活動する場合には以下のようなメリットがあります。
- 身元がばれることなく活動ができる
- 実生活と切り離して仕事ができる
- 複数のジャンルで活動できる
- インパクトのあるペンネームで覚えてもらいやすい
- プライバシーが守れる
- キャラクターを出しやすい
ただし、メリットばかりではありません。ペンネームにも以下のようなデメリットがあります。
- ライターの素性がわからないので社会的な信用を得にくい
- 記名の寄稿を断られる可能性がある
- クライアントには本名がばれてしまう
- 著作権の侵害など法的リスクがある
「本名にすべきか、ペンネームにすべきか、それが問題だ」
かの名台詞ではないですが、これからwebライターを始める人にとっては大問題!
ここからは筆者の実体験も交え、この「webライター名は本名orペンネーム、どちらにすべきか」というテーマで、考えていきたいと思います。
Table of Contents
「ペンネーム」or「本名」どちらが多い?
筆者はときおりクリエイターの交流の場に足を運ぶので、多くのライターさんにお会いする機会があります。これまでさまざまなシーンでライターのみなさんと名刺交換をしてきました。
ひと目でペンネームだとわかる方もいれば、一見すると本名かペンネームかわからない方もいらっしゃいます。
世の中のライターさんたちは、いったいどのような基準で本名とペンネームを使い分けているのでしょうか?
筆者の周囲では本名派がやや多い印象
まず、筆者がお会いしたライターさんたちに限って言える範囲では、本名で働いている方のほうがやや多いという印象を持っています。
もっと掘り下げて見てみると、Webライティングのお仕事をメインでされている方には、ペンネーム派が多いような気もしています。
それはなぜなのか、ちょっと考えてみました。
Webライターはペンネームでリスク回避?
Web上に掲載された記名の記事は、掲載元が削除したり、メディアが閉鎖されたりしない限り、ずっとネットに残り続けます。そして世界中のどこからでも、いつでも見られる状態になるわけです。
記名記事を書くとなると、だれでも簡単にそのライターの本名を知ることができるわけです。見ず知らずの人が、自分のことを知ってしまうことに対する恐怖。そんな得体のしれない不安を感じる人もいるはずです。
そのようなリスクを回避したくて、ペンネームを使っているという人もいるはずです。また副業でwebライターをやっていることが知られたくない、ご自身の主義主張をオープンにはしたくない、という理由でペンネームを選択したライターさんもいるでしょう。
ただこれはあくまで想像の範囲でお伝えしていることなので、必ずしもみなさんがそういう理由とは限りません。
ペンネームといってもいろいろなタイプがある
ペンネームといっても、名前を見た瞬間に「明らかにペンネームだ!」とわかるような、いわゆるあだ名やキャラクター的な名前を使っている人は少数派。ペンネームでも「名字(苗字)+名前」という形にしておられるかたが大半です。
結婚して名字が変わり、旧姓をそのままペンネームとして使っている場合もあります。
そのほか、本名の漢字を変えただけ、ひらがなやカタカナにしただけ、という形でペンネームとして使っているかたも多いようです。
さらにご自身が専門としている、もしくは強く関心を抱くテーマをペンネームに反映させている場合もあります。たとえば「草花の伝道師」とか「効率化の弟子」とか。
ペンネームにご自分の主義や趣向を載せれば、「このライターはこういう分野を得意としているライターなんだな」と認識されやすくなります。
仕事によって複数の名前を使い分ける場合も
筆者もこれに該当するのですが、ひとりで複数のペンネームを使っているケースもあります。筆者の場合だと仕事用ペンネームはほぼ本名と同じ、趣味で書いているブログ用ペンネームは本名にひと文字もかすっていません。
理由に関しては後述しますが、使い分けることによるメリットもあります。
もちろんなかには「名前をたくさん使い分けるなんて面倒くさい!」と感じるかたもいらっしゃると思いますので、こういうパターンもあるよ、という程度の参考にしていただければ幸いです。
では次に、ペンネームでwebライターの仕事をするメリットについて見ていきましょう。
ペンネームで仕事をするメリット
Webライターがペンネームで仕事をするメリットをいくつか紹介していきます。
覚えてもらいやすい名前をペンネームにできる
たとえばめずらしい漢字が使われた苗字や名前のかた、読み間違えられやすい名前のかたの場合、本名をペンネームにすることを躊躇してしまうかもしれません。
読みにくい漢字であれば、その部分をひらがなにして、下の名前だけを漢字にする。または苗字をほかの読みやすい漢字にしてペンネームにする、というのもありです。
たとえば小説家の石田衣良さんは本名の姓「石平(いしだいら)」を苗字+名前に当ててこのペンネームを考えたのだとか。
そのほか、有名ブロガーなどネット上で活躍するライターさんの中には、一度聞いただけで耳に残るような、インパクトのあるペンネームを使っているかたも少なくありません。
名前を覚えてもらいたいという気持ちが強いのであれば、ペンネームを有効に活用してみてください。
どんなテーマでもペンネームなら自由に書ける
Webライターの中には、ときにデリケートな話題を専門に書くかたもいらっしゃいます。
デリケートの基準は人それぞれですが、「本名で書くのはちょっと…」と感じるテーマもあることでしょう。そんなとき、ペンネームを使えば身バレを防ぐことができます。
その記事を自分が書いているということが世間にバレないという確信が持てれば、より具体的にそのテーマについて掘り下げ、執筆することができるというわけです。
ペンネームで仕事をするデメリット
それでは続いて、webライターがペンネームで仕事をするデメリットを紹介していきます。
完全に本名を隠して働き続けるのは意外に難しい
ペンネームで名刺をつくり仕事を受注できたとしても、実際に仕事をした場合はクライアント企業に振込先口座の情報は伝えなければなりません。
ご自身が個人経営の会社を持っていれば法人契約ができますが、そうでない場合は本名でつくった口座名義を伝えることになります。ここで本名がバレます。
そのほか、クライアントが名刺の情報をもとにライティングに必要な郵便物や宅急便を送ったら、ポストの名前や宛名が一致せず受け取れない、という事態に陥ることもあります。そうなると本名を伝えて再送してもらわなければいけません。
メディア内ではペンネームで仕事ができても、契約を締結したりギャランティの支払いを受けたりするフェーズで、本名でなければ成立しないケースが出てくるものです。
素性がわからないペンネームでは社会的信頼度が低い
ペンネームでwebライターとしての実績を重ねて評価されているライターさんも大勢いらっしゃいますが、「ペンネームより本名で仕事を受けているライターのほうが信頼できそう」という声は実際にあるようです。
Facebookは実名登録を義務付けていますが、その理由は
- 実名だから登録者の素性がわかって安心して使える
- 実名公開という時点でトラブルが回避できる
- アカウントの信用性があるためビジネス展開もしやすい
というようなものだといわれています。
これは個人の感じ方なので否定も肯定もできませんが、ペンネームやゲームなどのハンドルネームなど表面上は個人が特定できないという性質はありますので、この点を不安視する一定数の人がいることは確かです。
もっとも最近ではFacebookのアカウントが乗っ取られ、ロマンス詐欺などの事件も多発している状況なので、個人名をさらすことのリスクもないわけではありません。
ペンネームはどうやって決めればいい?
ここまでご紹介してきた内容を踏まえた上で「ペンネームを使いたい」という場合は、どのようなペンネームにするか自分で考えなければなりません。
なんのヒントもなくぼんやり考えてもなかなかいいペンネームは浮かびにくいと思いますので、いくつか参考になりそうな考え方を最後に紹介しておこうと思います。
本名をベースにして決める
先ほども石田衣良さんの例を紹介しましたが、ご自身の本名をアレンジしてペンネームにする、というのが比較的取り入れやすい方法です。
漢字をひらがなやカタカナにしたり、下の名前をローマ字にしたり、名字と名前の一部を合体させたり。
ご自分の名前のバリエーションをほかの漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字などで書きだしてみて、組み合わせを考えてみてはいかがでしょう。
自分のあだ名や愛称を使う
愛称やあだ名を使うと、親しい友人や身内にバレる可能性はありますが、名前と組み合わせるなどして多少のアレンジを加えれば、違和感のないペンネームが生まれるかもしれません。
回文を使ってみる
回文とは上から読んでも下から読んでも同じ言葉になる語句のこと。趣味や好きなものなどを盛り込んだ回文や、ライフワークにしたいテーマの語句を使った回文なども面白いのではないでしょうか。
著名人インスパイア系で攻めてみる
有名な例を挙げるとすれば、松任谷由実さんのペンネーム「呉田軽穂」。このペンネームはさまざまなアーティストに楽曲提供する際に使用されているものですが、名前の由来は往年のハリウッド映画女優、グレタ・ガルボであるというのが通説です。
ただし、著名人の名前をそのまま使って誤認を招くようなことは避けなければなりません。場合により違法行為とみなされてしまいます。
そのほかダジャレを使う、アニメやゲームのキャラクターを使うなどいろいろな方法が考えられますが、著作権法などの法令に触れないようにしなければなりません。
ペンネームを決める際の注意点
インパクトのある名前をつけて覚えてもらいたい気持ちはわかりますが、気を付けなければいけない点もあります。
著作権法など法令に違反していないか
先ほども少し触れましたが、webライターとして記名の記事を書く可能性などを考えると、明らかに著作権侵害を想起させるようなペンネームはつけないでください。
ペンネーム被りに気を付ける
同じペンネームで仕事をしているwebライターがいないかどうかも、確認しておきたいところ。メジャーなペンネームとの被りだけは避けるようにしましょう。
そのペンネームをずっと使い続けられるか
意外に軽視しがちなことなのですが、「そのペンネームはずっと使い続けられるペンネームか」という点。勢いで付けたはいいものの、あとから恥ずかしくなるようなものや、愛着が持てないものにしないことをおすすめします。
ペンネームは何度でも変えられますが、webライターを本業にしていきたいのであれば、ペンネームをたびたび変えないほうがいいと思います。
適当なペンネームをつけてしまって、ライターとしての仕事が軌道に乗ってきてから「この名前は失敗だったな…」と感じたとしても、時すでに遅しという可能性もあります。
ご自分が愛着を感じるペンネームを付けるのが理想ですが、もしもなにも思いつかなければ、ペンネームを考えてくれる有料サービスや無料で使えるハンドルネームメーカーなどのサービスを使ってみてもいいかもしれません。
家族や友人、知り合いにアイデアを募ってみたら意外に斬新なペンネームが誕生した!なんて可能性もありますよ。
本名派?ペンネーム派?webライターの名前まとめ
ペンネームを使う場合にも、本名を使う場合にも、それぞれにメリットとデメリットがあります。どちらが良い、悪いというものではありません。
筆者の場合は「どんな名前を名乗って仕事をしたいか」「自分の名前が好きか」という観点から本名を見たときに、漢字を変えたほうがよさそうだと感じたのがきっかけでした。
ちなみにこのペンネームは字画もとってもよかったので、「これしかない!」と思って決めることができました。
ペンネームでwebライターとして働きたいと考えている方々は、そのペンネームを考える時間自体をじっくり楽しんでみてください。
この記事を書いた人

- 1,200名以上登録されてるライタープラットフォーム:ライターステーション責任者。2024年より「記事作成代行サービス」や「Hubspot導入支援」、「インタラクティブ動画」など、コンテンツマーケティングに関する支援を開始。
最新の投稿
 コンテンツマーケティング2024-06-14BtoBマーケティングのためのウェビナー活用法 コンテンツマーケティング2024-06-14BtoBマーケティングのためのウェビナー活用法
 コンテンツマーケティング2024-06-13コンテンツマーケティングで見込める効果とは? コンテンツマーケティング2024-06-13コンテンツマーケティングで見込める効果とは?
 記事作成2024-06-11記事作成代行サービスを利用するメリットとポイントをご紹介! 記事作成2024-06-11記事作成代行サービスを利用するメリットとポイントをご紹介!
 記事作成2024-06-06【2024年版】セールスライティング大全【独自ノウハウも有】 記事作成2024-06-06【2024年版】セールスライティング大全【独自ノウハウも有】

 ライターステーションBiz
																ライターステーションBiz							 
						

