【2024年版】SEOライティングのすべて~ライステ独自ノウハウも公開~

定期的なGoogleコアアップデートでサイトの掲載順位が激しく入れ替わることも多いなか、自社の公式ホームページやオウンドメディアは、検索結果画面で上位表示を実現できているでしょうか?
むかしは小手先のSEO施策でも上位表示が可能でしたが、検索結果で上位を取るためには、SEOライティングを含む「ユーザーファーストなSEO施策」を継続的におこなう必要があります。
そこで今回は、ライターステーションがおこなっているSEOライティングの知見に基づいて、SEOライティングとはどのようなものなのか、なにをどうすれば上位表示につながるのかについて解説していきます。
※本記事は非常にボリュームがある記事です。目次を選択すると読みたい項目に飛べますので、ご活用ください。
Table of Contents
SEOライティングの前に「SEOとはなにか」を正しく理解する
SEOとは「Search Engine Optimization」の略で、日本語にすると「検索エンジン最適化」という意味になります。一方、SEOライティングとは、特定のキーワードで対策しているwebページを、上位に表示させるためのライティングのことを指します。
Webサイトへの流入経路としては、直接流入(サイトのURLを直接入力して流入すること)やSNSからの流入などもありますが、検索窓にキーワードを入力することで表示される検索結果からの流入が、大きな割合を占めています。
Googleなどの検索結果画面で上位に表示されれば、より多くのユーザーからコンテンツを見つけてもらうことができ、ホームページや自社メディアへの流入増に繋がります。
キーワード出現率を高めるだけでは上位表示は難しい
Googleの検索結果画面で上位表示されるには、ただ長い記事やキーワードを多く含む記事を書けばよいというものではありません。
Googleのアルゴリズム(検索結果の表示順を決めるためのルール)で最も重視されるのは、「ユーザーにとって有益な情報であるかどうか」。ただただ見出しや本文に対策キーワードを大量に盛り込んだり、検索ボリュームが多い関連キーワードを入れたりするだけでは、評価されにくくなってきています。
SEOライティングで意識すべき2つのポイント
Point1. ユーザーの悩みを高いレベルで解決しているか?
SEOライティングでユーザーに有益な記事を提供するためには、以下の2つを意識する必要があります。
第一に、流入してきたユーザーに対して悩みや疑問を解消するだけでなく、解消したのちに出てくるニーズにも応える内容であることが求められます。
たとえば、「インソール おすすめ」というキーワードで検索してきたユーザーの直接的なニーズは「靴の中に入れるおすすめのインソールを探している」ですが、ユーザーにとっての「おすすめ」は足の痛みが緩和されるインソールなのかもしれません。消臭効果がある、あるいは背が高く見えるインソールを探している可能性もあります。
さらに、「おすすめの中から自分にマッチしたインソールを知りたい」だけでなく、「商品のメリットだけでなくデメリットも知りたい」「実際に使っている人の口コミを見たい」といったニーズもあるでしょう。
この場合、目的別におすすめのインソールを紹介してそれぞれの商品の口コミを併記し、個々の条件にマッチしたインソール選び方を伝授する…といったコンテンツをつくれば、ユーザーのニーズを高いレベルで叶えることができます。
「ユーザーが記事を読んだ後、どのような情報が得られれば非常に満足する状態になるのか」を追求することが、「ユーザーの悩みを高いレベルで解決する」ことにつながるのです。
Point2. ユーザーの認識を変えて行動変容を促せているか?
たとえ悩みを解消できたとしても、必ずしも商品やサービスの購買や成約につながるとは限りません。目立つところに「購入はこちら」「お申し込みはこちら」といったバナーを入れたとしても、購入意欲が盛り上がっていないユーザーは、けっしてクリックしません。
SEOライティングではこうした問題を解決するために、顧客の購買心理を「認知→興味関心→情報収集→購買」と変化させる、行動変容を促す役割を担っています。情報設計やデザインの創意工夫同様に、「ユーザーのこころをナビゲート」できるような内容を目指します。
成果に繋げるためには、商品のメリットだけでなくデメリットも紹介して判断軸を増やしたり、「おすすめインソールの履き比べ体験レポート」で読み手に比較検討を疑似体験してもらったり、といった内容を加えるのが効果的。
「買わない理由」「買う前の不安」「商品やサービスへの疑心暗鬼」をなくし、購買や申し込みに対するハードルを下げるような情報提供ができれば、SEOライティングとして成功と言えます。
なぜ検索で上位表示されなければダメなのか
Googleで検索すると、画面の上部にはリスティング広告といわれる広告枠が2~3つほど表示されます(ただしキーワードによっては表示されない場合もあります)。
このリスティング広告の下にやっとオーガニック(無作為)な検索結果が表示されるわけですが、画面をスクロールせずに見える範囲(ファーストビュー)に表示されるのは2~3サイト程度。
つまり、3位以内とそれ以下では露出に大きな違いがあるということになります。
検索結果の「3位以下」はクリックされる可能性が低い
「FirstPageSage」のレポートによれば、検索結果の順位ごとのクリック率は以下のようになっています。
1位:39.8%
2位:18.7%
3位:10.2%
4位:7.2%
5位:5.1%
6位:4.4%
7位:3.0%
8位:2.1%
9位:1.9%
10位:1.6%
※参照:FirstPageSage.「Google Click-Through Rates (CTRs) by Ranking Position in 2024」
このデータを見てもわかるように、SEOライティングで目指すべきは「検索結果の上位3位くらい」までであることがわかります。9位や10位ではクリックされる可能性は2%以下になってしまいます。
ただし、たとえ上位3位にランクインしたとしても安心してはいられません。なぜならGoogleのアルゴリズムは毎日数百回も変更されていると言われており、いつ順位が変動するかわからないからです。
Googleアルゴリズムとは、Googleにおける検索結果の順位を決める基準となるルールや計算方式のこと。その詳細は非公開ではありますが、評価指標の一部は公開されています。
「キーワードの適切な使用頻度」「ページの信頼性と影響力」「ユーザビリティへの配慮」といった要素が指標として示されていますので、これらを意識したSEOライティングが求められます。
SEOライティングの市場選定
SEOライティングを極めたいのであれば、「狙うべき市場」を分析してキーワードを絞り込むことから始めましょう。
どれだけ良い商品であっても、それを本気で欲していない人に見せたところで、薄い興味を買うことしかできません。もしくはスルーされてしまうリスクもあります。
検索クエリを見てキーワードにズレがないか確認する
ユーザーが検索しているキーワードには、商品を手に入れる、サービスを導入することによってどのような悩みや課題を解決したいかが表れています。したがって検索結果画面を分析すると、そのキーワードにズレがないか、マッチしているかがわかります。
またキーワードのタイプにもよりますが、選定したキーワードで上位に表示されているサイトで紹介されているサービスや商品は、「そのキーワードにおける競合」であることがわかります。
Google が評価しているサイトにどのようなことが書かれているかを見れば、この検索クエリでユーザーがなにを求めているのかがわかります。検索クエリとは質問する、尋ねるという意味を持つラテン語が語源と言われているもので、ユーザーが実際に検索した語句の組み合わせ、という意味です。
ユーザーが検索窓に入力した複数キーワードによって表示されたページは、「ユーザーの質問や疑問解決に役立っている」とGoogleに評価されているからこそ、ランキングの上位を獲得できています。
したがって検索クエリを見ることで、SEOリライトの方針を固めることができるというわけです。
「このキーワードを狙いたい」と思ったら、まず検索窓に入力して検索クエリを確認してみてください。もしかするとそのキーワードは、自分が想像していたような検索結果ではない可能性もあります。
いくつかの組み合わせで検索してみて、「そのキーワード(市場)で合っているか」を確認するようにしてください。
キーワードは「母数」で選ぶのではなく「戦いやすさ」で選ぶ
またキーワード選定をする際には、「空いている市場を探す」ことも大切です。たとえば何千ページもあるような大型のポータルサイトが上位に並んでいるようなキーワードで1位を獲りたいと思っても、よほどのことがない限り難しいと言えます。
検索結果に軽いコラムのような記事や個人ブログ(アフィリエイトではないもの)が並んでいるキーワードであれば、SEO対策をしているライバル(競合)サイトが少なく、SEOライティングによって1位が獲得できる可能性があります。
さらに注意点がもうひとつあります。それは、「専門的な語句が並んでいるキーワードは避ける」という点。自社がその業界の中で非常に専門性が高かったとしても、web上でそれをGoogleに伝えるには時間と労力が必要です。
SEOライティングではキーワードの属性理解が不可欠
マーケティング用語にこれまでになかった新しい領域で事業を展開する「ブルーオーシャン戦略」(その反対は競合ひしめく「レッドオーシャン」)というものがありますが、キーワード選定でも同じようなことが言えます。
どんなに時間やお金をかけても上位獲得が難しい(レッド)キーワードを選ぶのではなく、比較的競合が少なく有利な戦いができそうな(ブルー)キーワードを選ぶようにします。
【避けるべきキーワード】
- 競合に大手企業やメジャーなwebメディア、行政など強いドメインがいるキーワード
- 検索ボリュームは多くても、専門性が高く難易度も高いキーワード
- 対策しやすいキーワードだが自社製品のアピールをするには関連性が希薄なキーワード
【選ぶべきキーワード】
- 検索ボリュームは多いとは言えないが、自社製品(サービス)との親和性が高いキーワード
- 専門性や難易度が高くなく、SEOライティングで競合に勝てそうなキーワード
SEOライティングで早期に結果を出すためには、このキーワード選定を正しくおこなったうえで、上位表示している競合サイトを分析してユーザーのニーズをくんだコンテンツを作成する、という基本を守るようにしましょう。
【ライステ独自解説】SEOライティングで対策すべき「評価基準」とは?
続いて、SEOライティングの際に注力すべき「評価基準」について、ライステの知見に基づいて解説していきたいと思います。
どの評価基準もSEOライティングで成果を出すために重要な要素ですが、テーマによってはなかなか実現が難しい場合もあります。その場合は、情報収集をする際の基準として参考にしていただければと思います。
網羅性
「網羅性」とは、ページを閲覧しているユーザーだけでなく、検索エンジンから見ても必要な情報が網羅されているかどうか、という評価基準です。この網羅性に関しては、上位表示されているサイトを見れば目安がわかります。
「ライバル(競合サイト)が提供している情報要素」はすべて盛り込むようにすべきです。ただし上位に表示されているサイトに載っている情報をすべて網羅すればいいというわけではありません。
最低でも1~10位までのライバルサイトをチェックし、載っている内容をできるだけ網羅して記事を書くようにしましょう。もちろん、他社商品の紹介などの自社サイトに載せられないものや似通った情報は除くようにします。
テーマ(キーワード)に関連する情報が網羅されている記事は、なにより読み手(ユーザー)にとって非常に有用なものです。Googleなどの検索エンジンから高い評価を受けることも大事ですが、あくまで「ユーザーにとって有益なものを検索エンジンが評価」するのである、ということを忘れてはいけません。
また、網羅性を高めるとは文字数が多ければ多いほど良いということではありません。たとえ長文の記事であったとしても、同じことを異なる表現で繰り返し記載したテキストや冗長な表現が多い記事は、Googleにも読み手にも嫌われてしまうリスクがありますので注意してください。
その他、SEOにおいて網羅性を高めるには、「共起語を活用する」のもひとつの手です。共起語とは、メインキーワードを含む文章またはその周辺に同時かつ頻繁に出現する他のキーワードを指し、網羅性が高い記事ほど関連する共起語がたくさん出現する傾向があります。
例)「債務整理」の共起語
債務 整理 相談 借金 弁護 再生 個人 無料 破産 返済 解説 自己 法律 費用 デメリット 事務 メリット 手続き 情報 解決 受付
共起語はメインキーワードとの関連性も高いので、共起語を活用することで網羅性も高められます。
ただし、ただ共起語を盛り込めば良いというわけではなく、共起語を活用しながら中身の濃い記事にするように心がけましょう。
専門性・権威性・信頼性・経験(E-E-A-T)
Googleは2022年12月に新しい検索品質評価ガイドラインを発表。これまで「専門性・権威性・信頼性の3つを「E-A-T(イート)」という評価基準にしていましたが、これに「Experience(経験)」を追加して、「E-E-A-T(ダブルイーエーティー)」という評価要素に改められました。
それぞれの要素について、くわしく説明していきます。新たに追加された「Experience(経験)」については、最後にまとめています。
専門性(Expertise)
「専門性」とは、webサイトのコンテンツ制作者がページで扱うテーマについて、専門的な知識やスキルをどれくらい有しているか、という評価です。靴専門、時計専門のメディアなども専門性に該当しますが、コンテンツの質という点では、「専門的な知識を有する人(メディア)が発信する適正な情報」を指します。
たとえば日常生活のトラブルについて書いているコンテンツの場合、法的なことであれば弁護士などの専門家や法律事務所が運営しているメディアで発信されている情報のほうが、出自のわからないブロガーが発信している情報よりも専門性が高い、と評価されるのは当たり前のことです。
権威性(Authoritativeness)
「権威性」とは、コンテンツの制作者、webメディアそのものが情報源としてどれくらい多くの人に認知されているか、という指標です。無名のブロガーが制作しているコンテンツよりも、メジャーなwebメディアのほうが情報源としての認知度が高く、信頼しやすいということになります。
たとえば疾病にまつわるキーワードであれば、そのトピックを専門としている名の知れた医師が書いた記事や論文、クリニックの公式サイトのコンテンツが上位を占めていることが珍しくありません。
過去には権威性のない、出自不明の匿名ライターが大量に記事を投下していた時代がありました。その結果、ユーザーが不利益を被り、信頼性を大きく失墜させたという経緯がありました。
そこでGoogleは、専門的な知識があり出自が明らかな「権威性がある書き手(メディア)」が書いた記事を高評価するようになったのです。
信頼性(Trustworthiness)
Googleの検索品質評価ガイドラインでは、この「信頼性」がもっとも重要な要素であると説明しています。信頼できない不確かな情報、虚偽の情報からユーザーを守るためには、そうしたサイトのランキングを下げて、ユーザーの目に触れないようにするしかありません。
インターネットの特性上、出自不明の情報があふれています。ただ信頼できるかできないかを素人が判断するのは難しいという現実もありますので、認知されている情報源を高く評価して、ランキングで上位に表示されるようにしています。
経験(Experience)
先ほども触れたように2022年に新しい評価要素として追加された「Experience(経験)」では、実際に製品を使った人のレビューなど「一次情報」は信頼するに足りる価値ある情報である、という評価基準です。
そのトピックに必要な直接的な経験がなくても、さまざまな経験を経て独自の知見を有している人であれば、経験に基づいた信頼性の高いコンテンツであると判断されます。
口コミなどもこの「経験」の延長上にはなりますが、出自が不明であったり、本当にその製品やサービスを使っているか不明だったりする場合もあるので、どのような経験を積み重ねてきた「だれ」なのかがわかるリソース(情報源)を活用するとよいでしょう。
※参照元:Googl品質評価ガイドライン(General Guidelines)「E-E-A-T」
独自性
「独自性」とは、他のサイトには載っていないオリジナリティのある内容が含まれている、ということです。ユーザー視点に立てばわかることですが、検索結果に同じような記事が並んでいるよりも、多様性に富んでいるサイトがあったほうが様々な情報が入手できます。
Google検索セントラル(旧称Googleウェブマスター)には、以下のように説明されています。
オリジナル コンテンツ システム
Google検索セントラル「Google 検索ランキング システムのご紹介」
Google には、独自のレポートなど、独自性の高いコンテンツが、単にそれを引用したものよりも検索結果で上位に表示されて、目立つようにするためのシステムがあります。
コンテンツやwebメディアのタイプにもよりますが、競合サイトにはないオリジナルコンテンツの制作を目指すようにしてみてください。そして独自性を維持するためには、同一サイト内の他のページにコンテンツをコピペ(コピー&ペースト)しないようにしましょう。
コピーコンテンツに該当するページが何ページも発見されると、サイト全体にペナルティを受けてしまうこともあるので、コピペチェックツールを用いて入念にチェックするようにしてください。
独自のコンテンツや情報、レポート、調査、分析などを提供することができれば、競合サイトよりも上位にランキングされる可能性もあります。
自分が実際に体験した情報=一次情報を書く、個人の実体験に基づいた報告や感想を書く、断定的表現を用いる際は必ず信用できる根拠を付記する、といった工夫を忘れないようにしましょう。
更新性
更新性とは、最新の情報にアップデートしてフレッシュな情報を提供すること。数年前に公開された記事などの場合でも、法令の改正や社会情勢の変化、マスメディアのニュースなどに合わせて、情報を更新するのが理想です。
網羅性や専門性が薄くかつ内容が古いものは、検索順位がどんどん落ちていく傾向にあります。記事は公開して終わりではなく、定期的な内容の確認と加筆(月に1~2回がベター)、刷新をするようにしてください。
一度上昇した順位を維持し、長期的にSEOを成功させるには、サイトの更新は不可欠だといえます。ただし、一部のテキストだけを書き換えたりテーマ(キーワード)とは関係の希薄なコンテンツを毎日追加したりすると、かえって順位が落ちる可能性もありますので、注意が必要です。
つねに「読み手(ユーザー)により新しい、有益な情報を届けていく」ということを意識していれば、この更新性という評価基準をクリアできるはずです。
AIに関するマイナス評価にも留意する
Google検索品質評価者向けガイドラインが2024年3月5日に更新され、AI生成コンテンツに関する考え方について追記されています。
重大な事実誤認が多く信頼性に欠ける内容のコンテンツについて、記事がAIによる自動生成で作成されたものと判断。編集やファクトチェックもなされていない場合、「E-E-A-T」の評価基準で最低レベルという扱いになる、としています。
Googleが最重要視する「信頼性」を欠くコンテンツは、ページ単体だけではなく、ウェブサイト全体の信頼が損なわれると明記されています。
生成AIの活用についてはさまざまな問題点もありますので、社内でルールを決めて適正な活用をしていくことが重要になります。
参照元:海外SEO情報ブログ「Google検索品質評価者向けガイドラインが更新【2024年3月5日】、人間の監修がないAI生成コンテンツは最低品質」
ライステ的SEOライティングで意識すべき7つのこと
SEOの評価基準に沿ったライティングをするにあたって、具体的にはどのような点を意識すべきなのでしょうか。押さえておきたいポイントを7つピックアップして説明していきます。
①タイトルなどに対策キーワードを入れる
まずは、タイトルやディスクリプション、hタグ(見出し)および本文に「対策キーワードを自然なかたちで入れる」ことを意識します。ユーザーにはもちろんのこと、検索エンジンにも「このページは〇〇(キーワード)をテーマにしているページですよ」ということを知らせるためです。
キーワードを文章の中に入れるというよりは、「なんのテーマで書かれた記事なのかを明確に示す」ということを意識したSEOライティングをするようにします。
まずは、そのページで検索結果画面の上位表示を狙いたいキーワードをタイトルに盛り込み、検索結果画面に表示される概要、ディスクリプションにも忘れず含めてください。
見出しについては、クローラーに理解されやすくなると同時に、読み手にもなにが書かれているのかがパッと見てわかるよう、ページ全体のキーワードと各段落の主題となるキーワードを含めるようにしましょう。
また本文の場合、その段落のできるだけ前のほうでテーマとなるキーワードを文章に含めるようにします。
ただし、本文にSEOキーワードを無理に詰め込むことは不要です。本文におけるキーワードの使用率は3~5%程度に収まるようにすべきという意見もありますが、キーワードの使用率にこだわるより、本文の自然さや読みやすさを重視してテキストを書くようにしましょう。
SEOキーワードを盛り込み過ぎると検索エンジンからスパムサイトであると認識され、場合によってはGoogle側からペナルティを課される可能性もあります。そうなると検索順位が下がったり、検索結果に表示されなくなったりするリスクがあります。
②HTMLの基本構造どおりになっているか
次に、「HTMLの基本構造」を意識します。これは、Googleがクローリングしやすい美しいソース(HTML構造)にするということ。たとえば見出しを付ける際は、基本に忠実なツリー構造になっているか? に留意する必要があります。
HTMLタグは「h1」タグで記事の大見出しまたはタイトルを決め、その本文を構成する各見出しに「h2」~「h4」タグを配置していくという形で構成されます。この階段的な構造のことを、ツリー構造といいます。
なかでも「h1」タグは検索エンジンにwebページの主題を伝えるタグになるため、必ず対策キーワードを含めるようにしましょう。
「h1」タグは各コンテンツページに1つのみ設置し、「h2の後にはh3」、「h3の後にはh4」という階層構造を守る必要があります。h2タグの次にh3タグを飛ばしてh4タグをマークアップする(付ける)…といったことがないよう注意してください。
h1タグはページ全体の主題を示す見出しなので「1ページにつき1つのみ」ですが、その下に続くhタグは、同格であれば同じタグを複数使用してもかまいません。
たとえばh2タグが「サロンの会員特典」というテーマだった場合、h3タグは「サロンの会員特典要素を表す見出し」になりますが、特典が複数ある場合はh3タグも複数あってよい、ということになります。
Webページの本文を正しい基本構造に忠実にコーディングしていけば、クローラーは階層構造を理解しやすくなり、SEOにおける評価も受けやすくなります。
③充実した情報量
充実した情報量とは、網羅性・独自性・更新性の3つを充実させるという意味です。特に、テーマに対しての網羅性は大事だといえます。自分の書きたいことを書くのではなく、求められていることすべてに応えるという方針で書いていくようにしましょう。
Googleは文字数の多さではなくコンテンツの内容を見て品質の評価をし、高い品質のものを上位表示するようしています。「品質が高い」というのは、ユーザーの知りたい情報を網羅していて、読んだ人が理解しやすいような解説がなされているコンテンツを指します。
ユーザーが求める情報がすべて網羅されている高品質なコンテンツは必然的に文字数が増える傾向にありますが、文字数が多いから評価されるわけではなく、内容を充実させた結果として、文字数が多くなるということ。
ですから、ただ文字数が多ければ良いというものではありません。たとえば他サイトのテキストをコピー&ペーストして文字数を稼いでも、コピーコンテンツと見なされ逆に評価を落としてしまうので注意が必要です。
シンプルに説明できるキーワードについてわざとだらだら長文で解説するページは、むしろ低品質だといえます。SEO ライティングの際は、テーマに沿った内容を、網羅性を意識しつつも簡潔にわかりやすく書くことを意識してください。
④競合サイトとの差別化
SEOライティングにおける差別化は、ウェブサイトやコンテンツが検索結果で他の競合サイトよりも際立つようにするための重要な戦略です。差別化を図るには以下の点に留意したSEOライティングを心掛けましょう。
ユニークな独自性のあるコンテンツ
競合サイトと差別化するためには、独自性のあるコンテンツを作成する必要があります。別の言い方をすれば、ユニークなコンテンツは評価されやすくなります。
たとえば商品やサービスの体験レポートや独自のアンケート集計結果、リアリティのある口コミ、独自の分析データなど、「このコンテンツにしか載っていない」内容を含めることを目指してみてください。
オリジナリティ
競合サイトにはない独自の切り口で、読者にインパクトを与えるようなコンテンツを設計します。キャラクターを使って会話形式で解説を進める、ストーリー性を持たせて単なる解説を物語のように読ませる…といったように、ユーザーを飽きさせない工夫を凝らしてみるようにしてください。
ユーザー心理に訴えかける深い洞察
テーマに沿った情報を深掘りして提供することはもちろんのこと、ユーザー心理に訴えかけるような「サイト独自の深い洞察」があれば理想的です。
情報量の多さやテーマのバリエーションだけでは、強力な競合サイトにはなかなか勝てません。ひとつの事実を伝えるだけでなく、その事実をベースにした考察や将来的な見通し、「こうしてはどうか」という提案などができないか、検討してみてください。
単にテーマ(キーワード)の周辺情報を拾い上げるだけでなく、その事象が生じる背景や根拠、派生する疑問や不安やそれに対する解決策など、できるだけ深堀りしたSEOライティングを追求しましょう。
⑤情報の正確性と信頼性の担保
Googleの品質評価ガイドでも、「E-E-A-Tの中心となる重要な項目は信頼である」と説明されています。

検索マーケティングにおいて信頼性の高い正しい情報を発信していくことは、最重要項目であると認識してください。誤った情報や拡大解釈した不正確な情報などを盛り込まないように、情報源は厳選するようにしてください。
⑥多様性のあるコンテンツ形式の提供
テキストだけでなく、画像、動画、インフォグラフィック、図表など、さまざまな形式のコンテンツを提供します。これらによって視覚的な魅力や情報の多様性を提供し、読者の関心を惹きつけるようにします。
また同時に漫画などを活用してユーザーにわかりやすいコンテンツにすることで、競合サイトにはないオリジナリティを出すことができ、ライバルよりも高評価が得られる可能性もあります。
⑦ユーザーエクスペリエンス(UX)の重視
「User Experience(ユーザーエクスペリエンス)」を略して「UX」と言いますが、ユーザー体験、ユーザー経験という意味です。サイトを閲覧することによりユーザーが得られるすべての体験がスムーズに、直感的にできるサイトでなければなりません。
ユーザーがコンテンツを簡単に閲覧できるように、読みやすいレイアウトやナビゲーションを工夫することが大事です。
さらにページの読み込み速度が最適か、モバイルフレンドリーなデザインかといった要素も重要です。 こうした工夫を凝らせば、SEOライティングにおける差別化を実現し、評価を高めることができるでしょう。
【ライターステーション独自】SEOライティングの成功事例
続いては、本媒体「ライターステーションbiz」を運営するZenken株式会社のSEOライティングを用いた成功事例を、各サービスの特徴と共にご紹介します。
これまで120業界・8,000サイト以上の制作実績を持ちBtoCからBtoBまでさまざまな業態・業種で成果を上げている、「ポジショニングメディア」と「ブランディングメディア」とはどのようなメディア戦略なのか、それぞれ説明させていただきます。
【差別化して売る】ポジショニングメディアとは
ポジショニングメディアとは、より絞り込んだターゲットにアピールするために、その商材(商品)が競合商材の中でどのようなポジションに位置するかを明確にし、顕在性の高い見込み客(ユーザー)を獲得するZenken独自のwebメディア戦略です。
ポジショニングメディアの特徴
知識のないユーザーが「どの製品を選べばよいかがわかる」専門メディアを作り、クライアント商材がどのような強み、優れている特徴を持っているかを理解してもらうのが、ポジショニングメディアの役割です。
自社ホームページなどで他社の競合商材と比較して優位性を示すことはできません。ところがポジショニングメディアは第三者であるZenkenが各商材を比較するコンテンツを提供するため、「他の商材となにが違うのか」を客観的視点でアピールすることが可能です。
読み手(見込み客)はポジショニングメディアで商材やサービスを比較検討し、商材の特徴を知ったうえで各社のホームページに遷移します。
商材を購買する可能性があるユーザーの中でも特に自社商材が適しているユーザーのみをホームページなどに送出することができるため、問い合わせや購買の確度が高く、ミスマッチを防ぐことができるという特徴があります。
ポジショニングメディアの成功事例
【美容クリニックの事例】
「施術を希望している、もしくは施術を検討している患者を集客(集患)し、医療広告ガイドラインを遵守しながら当院(クライアント)の施術へのこだわりや他院の施術との違いを伝えることができた。施術を指定してくる患者が増え、予約は3カ月先まで埋まっている」
【金属加工業の事例】
「反響数と成約数が10倍にアップ。強みである精密性や特注を理解した顧客が増加。この集客力を活かし、さらなる利益アップに向けた営業戦略へのシフトが可能になった」
【注文住宅会社の事例】
「資料請求からの商談率が数%程度だったのが80%近くまで向上。当社(クライアント)の家づくりに魅力を感じてくれる見込み顧客が増えた。値下げの要求もなく、受注単価が1000万円もアップし、来年の予約まで埋まっている」
【認知度を向上させて売る】ブランディングメディア
ブランディングメディアとは、自社商材に適したテーマで独自のwebサイトを作り、「〇〇と言えば~(商材名)」というブランディングを可能にするwebメディア戦略です。
ブランディングメディアの特徴
クライアント商材を購買する可能性があるユーザーが検索するキーワードの中から、特にSEOライティングの効果が見込めて成果にも繋がりやすいものを厳選。
たとえば「注文住宅」ではなく「平屋の家」「子育てに向いている家」といったように、より親和性が高いテーマ(キーワード)でサイトを立ち上げることによって、より購買に繋がりやすい潜在顧客を集客することができます。
いわゆる「そのうち客」ではなく、「今すぐ客」を獲得するマーケティング手法です。
そのテーマでユーザーが知りたいことを網羅して悩みや課題を解消するだけでなく、クライアント商材がどのように有益なのか、選ぶべき理由やその根拠までを読み応えのあるコンテンツで展開します。
そしてユーザーの媒体に対する信頼度を高めたうえで、紹介されているクライアント商材への興味喚起を促しユーザーの背中を押すのが、ブランディングメディアの役割です。
このブランディングメディアは「オウンドメディア」の一種ですが、自社で制作・運用するオウンドメディアとは異なり、第三者であるZenkenが制作・運用を手掛けることになりますので、クライアント企業に負担がかかりません。 。
制作には客観的な視点で公平性を維持したかたちでサイト全体を構成しますので、公式サイトや公式SNSとは一線を画したwebマーケティングが展開できます。
継続的にコンテンツの拡充や刷新をおこなう運用面もZenkenが担うため、「webメディアを立ち上げてはみたものの、手が回らず運用できていない」といった、自社で手掛けるオウンドメディアにありがちな問題も解消。
数多くのSEOライティングを施したコンテンツを投下することによって、多種多様なキーワードでの順位向上、それに伴う潜在顧客の顕在化や、集めたユーザーを見込み客にステップアップさせることが期待できます。
より多くのユーザーに会社や商材、サービスを知ってもらいながら、ブランド力を高めていくことも目的のひとつですが、最終的には「これを頼むならこの会社しかない」「このジャンルならこの製品がもっとも良さそうだ」というように、「〇〇といえば、この会社(商材)」と第一想起させるための戦略でもあります。
ブランディングメディアの成功事例
【産業用装置メーカーの事例】
「専用メディア経由の問い合わせは70~80%が商談や見積もり依頼につながり、成約率も50%まで向上」
【高級注文住宅メーカーの事例】
「専門メディア経由で1億円以上の成約が1~2件、受注平均単価が2億円にアップ」
【矯正歯科クリニックの事例】
「業界平均1%~3%の問い合わせ率に対して約10倍の問い合わせが来るようになった」
SEOライティングのための「Googleスターターガイド」ライステ的解説
Googleが唯一出しているSEOライティングのガイドともいえるのが、「Googleスターターガイド」です。旧スターターガイドはPDF版でしたが、2017年12月からweb版になりました。ここでは、新スターターガイドのなかでも、SEOライティングやディレクションに関係のある項目の概要について解説していきます。
ページタイトル(タイトルタグ)
ページタイトルとは、サイトの訪問者と検索エンジンの双方にそのページのトピックが「どのようなテーマを扱っているか」を伝えるものです。ページタイトルは、title(タイトル)タグで指定します。
titleタグは、HTML文書内のheadタグの中に配置しておきます。サイト内のページには、できればそれぞれ固有のページタイトルを付けましょう。
検索結果ページにサイトが表示されるとき、通常はページタイトル(titleタグの内容)が検索結果の一番上の行に表示されます。また、検索キーワードに一致する語句がページタイトルに含まれている場合は、その語句が太字で表示されます。
このように表示することによって、ユーザーはそのページが検索キーワードに関連しているかどうかを把握しやすくなります。Googleはあくまで検索意図を反映するために、ユーザーをサポートする仕組みを構築しています。
サイトの深い階層にあるページについては、サイト名に加えて各ページの内容を適切に表現したタイトルを付けることが望ましいとされています。
meta description(メタディスクリプション)
メタディスクリプションとは、Googleやその他の検索エンジンにページの概要を伝えるものです。titleタグ同様、メタディスクリプションタグはHTMLドキュメントのheadタグの間に配置しておきます。
ページタイトルにはいくつかの語句やフレーズを記述しますが、メタディスクリプションタグには1文か2文、場合によっては短い段落程度の文章まで記述することが可能です。
なお、Googleウェブマスターツールには「HTMLのヒント(HTMLの候補)」という機能があり、短すぎたり長すぎたり、重複したメタディスクリプションタグがないかを調べられます。
meta descriptionには、Googleがスニペットとして利用する可能性があります。スニペットとは、検索結果に表示される、webページの要約文のこと。ただし、「可能性がある」という表現に留めていることには留意が必要です。
ページの中にユーザーの検索キーワードとの関連性が高く、スニペットとして利用するのにより良いテキストがある場合は、その部分を使う場合もあります。
ここからは少し専門的な話になりますが、サイトがOpen Directory Project(ODP)のディレクトリに掲載されている場合は、ODP上の説明文を代わりに使用する場合もあります。
各ページにmeta descriptionタグを入れておくと、Googleがスニペットに適当な文章をページの本文中から見つけられなかった場合の良い備えとなります。
検索結果画面において、スニペットは通常ページタイトルとURLの間に表示されます。スニペットの中に検索キーワードに一致する語句がある場合、その語句は太字で表示されます。各ページには、それぞれ固有のmeta descriptionタグを用意すると良いでしょう。
サイト構造の最適化
SEOライティングには直接関係はありませんが、SEO対策として重要なのが、サイト構造の最適化です。サイト構造がわかりにくかったり適正でなかったりすると、
- サイト構造が複雑でわかりにくいと、クローラーが巡回してくれずインデックスされにくい
- クローラーがサイトの情報を適切に読み取ることができず正しく評価できない
- サイトを高く評価してもらうことができず検索結果で上位に表示されない
といった問題が生じる可能性があります。
サイト内のディレクトリが正しい階層構造になっているか、クローリングしやすいように内部リンクが設置されているか、カテゴリがわかりやすく整理されているか、類似ページが重複していくつも存在していないかなど、いくつも最適化すべき項目があります。
また検索窓のわかりやすさや問い合わせや購入のためのナビゲーション、ほかのコンテンツへのアクセスなど、ユーザーが使いやすくわかりやすい情報設計にすることも非常に大事です。
URLの最適化
コンテンツのカテゴリやファイル名に説明的な名前を利用することで、検索エンジンがそれらのドキュメントをクロールしやすくなります。意味のわかる単語がほとんど含まれない極端に長く暗号めいたURLは、検索エンジンにとってもユーザーにとっても不親切なものなのです。
Googleは非常に複雑な構造のURLもクロールすることができます。しかし、サイトのURLをできる限りシンプルにするほうがベターです。
URLからコンテンツが推測できるようなスラッグ(URLの末尾に入れるユニークな英文)を入れます。日本語をそのままローマ字で表記したスラッグはNGです。
なぜならGoogleはURLにローマ字表記がある場合、日本語ではなく英語として解釈してしまうからです。したがってロボットがそのURLがどのキーワードに関係しているのかを認識できず、ローマ字表記によっては別の意味に誤解される可能性もあるのです。
ナビゲーションの最適化
ユーザーが迅速に目的のコンテンツにたどり着けるようにするために必要なのが、サイトのナビゲーションです。ユーザーが迷子にならないように、わかりやすく行きたい場所(ページやサイト)に連れて行ってあげるのが、ナビゲーションの役割です。
Googleの検索結果はページ単位で提供されますが、サイト全体という大きな視点からそのページがどのような役割を果たしているのかについてもGoogleは理解したいと思っています。
サイトのトップページから下層ページまでの階層をテーマごとに整理し、遷移しやすいように各ページにナビゲーションを設置することで、サイト内の各コンテンツの立ち位置を明確にすることができます。
サイテーション(言及性・引用性)
良いコンテンツに出会ったユーザーは、掲示板やブログに書いたり、SNSやメールなどを利用したりして、コンテンツを他のユーザーに紹介する可能性があります。メディアや公式サイト、社名やブランド名など特定できる固有の情報などが、個人のブログやコンテンツ内で紹介されたり、言及されたりすることを「サイテーション」といいます。
自然発生的な紹介や口コミによってサイトや商品、サービスやブランドについて言及されていることこそが、そのサイトやコンテンツの評価を高めることになるとGoogleは明言しています。
しかし第三者になんらかのかたちで言及してもらうためには、共感を得られる質の高いコンテンツである必要があります。
SEOライティングでもこの「サイテーション」を意識して、クライアントのブランドや商品、サービスに関する情報が引用されたり、参照されたりするようなクオリティの高い文章を書くよう心がけてください。
質の高いコンテンツ
インターネット上でwebメディアやホームページ、ブログなどで高い評価を得るためには、質の高いコンテンツを作成することが大前提です。SEOライティングはそれを実現する有効な手段のひとつです。
書かれている内容が信頼できる適切な情報であることはもちろんのこと、読み手であるユーザーにとってわかりやすく読みやすいことや、知りたいトピックにストレスなく遷移できることも、質の高いコンテンツの要素です。
またトピックごとにコンテンツを整理してコンテンツが適切に分類されていると、ユーザーが求めるコンテンツに素早くたどりつけます。ナビゲーションを適切に設置するなど、情報設計の精度を上げることもサイトのユーザビリティ向上につながります。
さらに、独自で新鮮なコンテンツを作ろうとすることも重要です。新しいコンテンツを作ると、既存のユーザーがサイトを再訪問し続けてくれるだけでなく、新しいユーザーの獲得にもつながっていきます。
既存コンテンツの焼き直しやコピぺなど、ユーザーにとってほとんど価値がないコンテンツは作らないようにすべきです。サイト内で重複する、重複に近いコンテンツは作らないようにしましょう。
アンカーテキスト
アンカーテキストとはリンクが設定されたテキストのことをいい、<a>~</a>というアンカータグの間に挟まれた文言を指します。このテキストには、ユーザーと検索エンジンの双方にリンク先のページに関する情報を伝達する役割があります。
内部リンク(同じサイト内の別ページへのリンク)と外部リンク(別サイトのコンテンツへのリンク)、どちらの場合もアンカーテキストが適切であればあるほどユーザーとGoogleの双方がリンク先のページがどのような内容なのか理解しやすくなります。「リンク先にはどのようなコンテンツがあるのか」を具体的に示すアンカーテキストを入れるようにします。複数のカテゴリや特集などがある場合は、アンカーテキストが多少長くなっても、遷移先の内容が着実にわかるようなものにしてください。
画像の最適化
画像はサイトの見た目を良くするだけのものではありません。すべての画像には個別の「ファイル名」と「alt属性」を持たせることができますが、きちんと設定されていないケースが少なくありません。
alt属性とは、なんらかの理由によって画像が表示されないときに代わりのテキストを表示してくれるものを指します。
ユーザーが画像を表示しないウェブブラウザを利用していたり、スクリーンリーダーのような別の手段でサイトを閲覧していたりする場合に、alt属性の代替テキスト(altテキスト)があれば、画像に関する情報を提供することが可能となります。
alt属性を使うもう1つの理由は、画像からリンクを張る場合に、画像のaltテキストがリンクに対するアンカーテキストと同じ役割を持つためです。ただし、サイトのナビゲーションとしてテキストのリンクで十分なのであれば、画像を使ったリンクを多用することはおすすめできません。
画像のファイル名とalt属性をわかりやすく付けると、Google画像検索のような画像に特化した検索エンジンにサイトの画像について伝えることもできます。
近年ではこの「画像SEO」による上位表示を重視する傾向もあり、テキストからの流入だけでなく、画像からの流入経路を確保することが求められるようになってきています。
動画を最適化
ウェブサイトが動画を含んだものである場合、Google検索の動画検索結果にサイトが表示されることもあります。画像と同じく、動画についても以下のような点を意識して制作しましょう。
- 高画質な動画コンテンツを作成し、独立したページに埋め込み、関連するテキストの近くに配置する
- 動画のタイトルと説明フィールドにわかりやすいテキストを書き込む
- 動画のタイトルもタイトルであることに変わりはないため、ここでも「ページタイトル」と同じように対策キーワードを入れ、キャッチ―なタイトルを付けるなど工夫する
見出しタグの最適化
見出しタグはユーザーにページの構成を示すために使用され、もっとも重要であることを示す<h1>から順に、重要度のもっとも低いことを示す<h6>まで6種類あります。
見出しタグで囲まれたテキストはそうでないテキストより大きく表示されるので、ユーザーがその重要性に気付く視覚的なきっかけとなり、その下に続くコンテンツがどのようなものであるかを理解する術にもなります。
複数の見出しタグのサイズを使い分けてコンテンツに階層構造を持たせると、ユーザーがストレスなくページを読み進められると同時に、クローラーもスムーズにサイト内を巡回することができます。。
クローラビリティを上げる
繰り返しになりますが、検索エンジンのロボットが巡回しやすいように、いくつかのポイントをおさえる必要があります。検索エンジンに正しく情報を獲得してもらわないと、いつまでもインデックスされない(そのページが登録されない)リスクも生じます。
クローラーが巡回しやすくすることを「クローラビリティを上げる」と言いますが、以下のような点に留意して対応してください。
- URLはシンプルかつわかりやすいものにする
- サイト内回遊しやすいよう適切な内部リンクを設置する
- 重複ページがあれば統合する
- sitemap.xml(サイトマップ)を必ず送信する
- パンくずリストをきちんと設定する
robots.txt
robots.txtとは、検索エンジンにクロールしてほしい部分とそうでない部分を伝えるためのファイルを指します。このファイルは、必ずrobots.txtというファイル名でサイトのルートディレクトリに置かなければなりません。
Googleウェブマスターツールを利用すると、robots.txtファイルを簡単に作れます。
サブドメインを持つサイトで、ある特定のサブドメイン内のページをクロールさせないようにするには、そのサブドメイン用に別のrobots.txtファイルを用意するようにします。
検索結果にコンテンツを表示させないためには、ほかにも
- NOINDEXをrobotsメタタグに追加
- .htaccess(ドットエイチティーアクセス)を使ってディレクトリにパスワードを設定
- Googleウェブマスターツールを使ってすでにクロールされたコンテンツを削除する
といった方法があります。
リンクのnofollow属性を設定する
リンクのrel属性の値にnofollowを設定すると、Googleに対してこのリンクをたどらないよう、リンク先に自分のサイトのページ評価を渡さないようにと伝達できます。これを設定するには、rel="nofollow"をリンクのアンカータグの中に追加する必要があります。
nofollow属性を利用すべき例として挙げると、ブログのコメント欄があります。ブログのコメント欄は、コメントスパムの標的になりやすいもの。ユーザーによって勝手に追加されてしまうリンクにnofollow属性を設定しておけば、苦労して得たサイトの評価をスパムサイトに渡さなくてもよくなります。
モバイルSEO
Googleの検索を通じてユーザーがサイトと出会うには、まず、サイトがGoogleに適切にインデックス(登録)されていなければなりません。
デスクトップからの検索に対してモバイル版のページが出現してしまう、あるいは逆に、モバイル検索でデスクトップ版のページが出てきてしまうという問題が起こった場合は、リダイレクトなどを利用することで携帯ユーザーをモバイルサイトに誘導するようにしましょう。
これによってGoogleは両者の関係に気づき、デスクトップからの検索に対してはデスクトップ版のURLが、モバイル検索にはモバイル版のURLが表示されるようになります。
サイトの宣伝
効果的に宣伝を行えば、同じ分野に興味のある人たちにより早く作成したコンテンツを発見してもらえます。
まずは自社のブログで新しく追加されたコンテンツやサービスについて書き、既存ユーザーに知らせます。こうすることで、サイトのリピートユーザーやRSSフィード登録者が自分のサイトであなたのサイトについてなにかを書いてくれるかもしれません。
会社やサイトについて、オフラインの宣伝を行うことも有効です。たとえば企業サイトを運営している場合は、そのサイトのURLが名刺やレターヘッド、ポスターなどに正しく記載されているかを確認しておきましょう。
クライアントに定期的にニュースレターを送り、会社のサイトに新しいコンテンツが追加されたことを知らせるといった方法もあります。
Googleウェブマスターツール・アナリティクス・ウェブサイトオプティマイザー
Googleウェブマスターツールを利用すると、Googleと自分のサイトとのやりとりをより適切に調整できます。また、自分のサイトについてGoogleから役立つ情報を得ることも可能です。
Google Analyticsとウェブサイトオプティマイザーを使えば、できることがさらに広がります。ユーザーがどのようにあなたのサイトへ辿り着き、サイト内でどのような行動を取ったかがわかります。
また サイト内で最も人気のあるコンテンツを知ったり、サイトの最適化がもたらす効果を測定したりすることも可能です。
Googleに発見されやすくするには
まず「site:」を使って、Googleで自分のサイトを検索してみてください。検索結果に自分のサイトが表示されていれば、すでにインデックスに登録されているということ。自分のサイトが表示されない場合は、技術要件に目を通してGoogle検索での表示を妨げる技術的な要因が存在しないことを確認し、「Google Search Console」からインデックス登録のリクエストをするなど、必要な対処をおこないましょう。
Googleはおもにクロール済みのページからリンクを辿ることで、新たなページを発見しています。リンクしてくれるサイトは時間がたてば自然に現れるものですが、見つけてもらえるようにウェブサイトを宣伝するという方法もあるでしょう。
技術的な手段としては、サイトマップを送信するという方法もあります。サイト内の重要だと思われるURLをすべて含めたファイルがサイトマップですが、これはコンテンツ マネジメント システム(CMS)を使って自動的に生成することができます。
サイトの整理
検索エンジンやユーザーがページ間の関係性を把握しやすくなるよう、webサイト構築時や改修時には論理的に整理しましょう。
サイトが整理されていなくても一定期間が経てば検索エンジンは把握してくれますがが、特に大規模なサイトの場合、テーマ性や階層が整っているほうがより早くクローリングされ、評価もつきやすくなります。
興味深く有益なサイトにする
検索結果での存在感を高めるには、魅力的で役立つコンテンツを作成することが最も有効です。魅力的で役に立つコンテンツといってもその意味は人によって異なりますが、おもに以下のようなポイントを押さえておきましょう。
- 文章が読みやすく、よく整理されている
- コンテンツに独自性がある
- 最新の情報を載せたコンテンツである
- コンテンツが有用で信頼性が高くユーザーを第一に考えている
タイトルリンクとスニペットの最適化
タイトルリンクは検索結果の見出し部分となり、検索結果をクリックするかどうかの判断を助けてくれます。
Google がこのタイトルリンクを生成する際に使用する情報源には、 要素(タイトルテキストとも言います)やページ内の見出しに使われている言葉など、いくつかの種類が存在します。
タイトルテキストはブラウザやブックマークのタイトルにも使用されます。検索結果のタイトルリンクの下にはページの要約説明があり、ユーザーはこれを参考にしてクリックすべきかどうかを判断します。この要約をスニペットといいます。
スニペットは検索結果に表示されているページの実際の内容から生成されるので、その文言はある程度制御することが可能です。
メタディスクリプションタグ(通常は簡潔で1~2文からなるページの説明)の内容が使われることもあります。ページの要点が簡潔に記載された質の高いメタディスクリプションを作るよう心掛けましょう。
参照元:copyright-jp(知財リーガルチャンネル)「google検索品質評価ガイドライン【2024年3月5日 日本語訳】」
Google が重視していないこと
SEOが変化するにつれて関連する考え方や方法も変化し、かつては最優先事項だと思われていた対策が、検索エンジンの発展とともに的外れで効果的ではなくなった手法も存在します
たとえば、同じキーワードを不自然に何度も繰り返すことは、ユーザーになんのメリットもありません。それどころか読みにくく、わかりにくいコンテンツになってしまいます。キーワードの乱用はGoogleのスパムに関するポリシーにも違反します。
またボリュームのあるページを評価するわけではなく、そのページに書かれている内容が、本当にユーザーが知りたいことか、どれだけ関連性があって、どれだけ価値のある情報かということに重きを置いています。
テーマやトピックによって、なにが重要な要素になるかは変わりますので、「これを書けばGoogleに評価してもらえる」ということではありません。ここで解説してきたことと矛盾するかもしれませんが、必ずしも「E-E-A-T」が最上位評価指標とは限らない、ということです。
※2024年6月時点の内容を参考にしています。最新の内容はGoogleスターターガイドをご確認ください。
SEOライティングはこの順番で進めよう
Googleの基準や重要なポイントを知ったうえで、SEOライティングを進める手順について、まとめておきました。本記事ですでに説明してきた内容と重複する部分もありますが、SEOライティングに着手する前の確認にご活用ください。
1.売り上げにつながるキーワードを選ぶ
キーワードを選ぶ手順は以下のとおりです。
- 狙いたい検索市場を選定する
- ツールを使ってキーワード候補を抽出する
- 専門家やユーザーにヒアリングしさらに候補を出す
- キーワードをカテゴリごとに整理
- 競合性や検索ボリュームを調査し優先度をつける
各項目について、もう少しくわしく説明していきます。
①狙いたい検索市場を選定
最初に行うのは「検索市場の選定」です。自社サービスが最大で取れるニーズ(検索市場)こそ、SEO対策で最終的に上位表示を目指すべきキーワードになります。
多くの場合それは単体のキーワードになりますが、たとえば「歯医者 品川」のようにエリアに紐づく場合は複合キーワードになることもありえます。
ただし、どんなビッグワードでも売り上げにつながらなければ意味がありませんので、検索市場は以下の基準で選定していきましょう。
- 検索数が最も大きい
- 上位表示したときのビジネスインパクトが最も大きい
- 単体キーワードなどシンプルなものである
注意点は、「このキーワードで一番を取るために手っ取り早く施策をやろう」というスタンスでSEO対策を行わないこと。
あくまでこのキーワード選びは「主戦場を選ぶための作業」にすぎません。長期的には1位を目指すべきですが、簡単に1位が取れるキーワードや検索数の少ないキーワードは、そもそも市場選定として小さすぎる場合もあります。
ただし、絞り込まれたユーザーに向けたwebメディアを制作する場合は、検索ボリュームに依存せずにキーワード選定をおこなうこともあります。
②ツールを使ってキーワード候補を抽出する
最初に選んだ単体キーワードをもとに、「SEOツール」を使ってキーワード候補をどんどん出していきましょう。たとえば「ラッコキーワード」というツールを使えば、単体キーワードに関連するキーワードを漏れなく取得できます。
ツールを使ったキーワード選定の方法は、「関連キーワード(サジェストワード)出し」「競合サイトの流入ワード抽出」の2つに分かれます。どちらも網羅してリストアップしておきましょう。
③専門家やユーザーにヒアリングしさらに候補を出す
②ではある程度機械的にキーワードを抽出していきましたが、競合企業と同じようなキーワードを選定してしまうと、検索結果上で真正面からぶつかり合うことになってしまいます。
より効果的なSEOライティングの対象キーワードを見つけるためには「編集者やディレクターの視点で頭を使って動く」という工程を必ず入れましょう。
- 直接ユーザーの声を聞く
- クライアントの担当者にヒアリングする
- 業界の専門家に聞く
こうした工程で出たヒントをもとに、自社サービスに最適なキーワードを絞り込んでいきましょう。
④キーワードをカテゴリごとに整理
キーワードを分類することによるメリットには以下のようなものがあります。
- カテゴリごとに弱みや強みがわかり、優先度付けができる
- キーワードの抜け漏れの防止になる
- 次回キーワード選定をする際に、格段に作業が楽になる
キーワードの量が限られている場合、この作業は無視して⑤に進んでも大丈夫です。量がたくさんある場合は、必ず分類(カテゴライズ)して整理しておきましょう。
⑤競合性・検索ボリュームを調査し優先度をつける
最後にツールを用いて検索ボリュームと競合性を把握し、優先度付けを行います。
重要なのは「ユーザーニーズ」「自社の強み」「ワーディング」の重なり合ったところを狙うこと。可能な限り検索ボリュームの大きいワードを選びつつ、勝てる見込みがあって、上位表示すれば売上につながるキーワードを選ぶようにしましょう。
2.ユーザーの検索意図を考える
キーワードからユーザーが求める情報を読み解くことは、SEOライティングの本質でありコンテンツ作成において最も重要なポイントといえます。
たとえば、「スペイン語 留学」という検索キーワードを想定して例を考えてみます。この場合、以下のような検索意図があると考えられます。
「スペイン語 留学」の検索意図
- スペイン語圏での留学を考えている
- スペイン語留学ができる国はどこか知りたい
- スペイン語を習得するためにおすすめの(期間が短く安い)留学先を知りたい
実際にGoogleで「スペイン語 留学」と検索すると、検索結果画面の最下部には「スペイン語留学 安い」「スペイン語留学 短期」といった関連キーワードが表示されます。
関連キーワードとは、検索したキーワードとの関係が強く検索するユーザーが連想するであろうキーワードのこと。
つまり、スペイン語留学をしようと考えるユーザーの検索意図には「できるだけ安く留学したい」「短期留学についてもっと知りたい」というニーズが含まれていると考えられます。
このようにユーザーの検索意図はひとつとは限らないため、さまざまな角度から想定してみるようにしてください。
検索意図への回答性が高ければ高いほど、ユーザーと検索エンジン双方に評価されます。高品質なコンテンツを作成するための第一歩である検索意図の調査は手を抜かないようにしましょう。
3.ゴールの設定をする
まずは記事の「最高のゴール」を設定しましょう。最高のゴールとは、読了後にユーザーのニーズを最高のかたちで叶え、態度変容を実現するという成果を指します。
たとえば、「運行管理システム 比較」というキーワードのゴールは、「複数の運行管理システムを比較できること」であるように見えます。しかし、このキーワードを検索しているユーザーは、運行管理システムを比較したうえで、「導入する運行管理システムを選びたい」「自社に適した運行管理システムを見つけたい」と考えているはずです。
それを踏まえると、「複数の運行管理システムを比較し、自社にとって最適なものを提示する」というのが最高のゴールであるといえるでしょう。
ユーザーのニーズはひとつではないので、「この機能が欲しいという人は、このシステム」「初めての導入なのでサポート体制がしっかりしているシステムがいい人は、このシステム」というように、個々のユーザーのニーズにマッチした提案をする、ということがとても重要です。
ただ比較できればいいと考えながら執筆するのと、読んだ人が自社に適したものを選べるようにしようと考えながら執筆するのでは、書き方が大きく変わります。
ゴールを設定せずに記事を執筆すると、ユーザーの潜在的なニーズまで深掘りしすぎてしまい、本当に必要な情報以外のこともあれこれ盛り込んでしまうことになりかねません。
その結果、ユーザーのニーズから外れるだけでなく、なにを伝えたかったのかがわからない記事ができあがってしまう可能性があります。
4.記事構成を考える
SEOライティングのゴールを設定したら、それに向けた構成を検討していきます。理想のゴールにたどり着くためには、どのテーマをどのような順序で入れていくとユーザーニーズに合致するかを考えます。
具体的には、検索結果の上位5位までの記事の中で2回以上出てくる要素は含めるようにします。その要素が複数回上位記事に登場するということは、ユーザーニーズに沿った情報である可能性が高いからです。
ただし、それらの情報だけでは記事やメディアのオリジナリティがなく「独自性」の面で評価が受けられないため、必ず上位にはないメディア独自の情報を含めるようにしてください。それは公式サイトでコンテンツマーケティングをおこなっている場合も同様です。
要素を並べる順番は、まずユーザーがもっとも知りたいであろう情報から順に入れること。ユーザーは記事前半を読んで「欲しい情報がない」と判断すると離脱してしまう傾向があるからです。
続く見出しは、口頭などで順序だてて説明するときと同じように、自然な流れで読み進められるような構成にしましょう。
さらに、見出しごとに「この段落を読ませてユーザーをどのような状態にしたいか」というゴールを細かく設定、ページ構成に無理がないか、内容がブレていないかを確認します。
コンテンツ全体で目指す「最終目標」と、各見出しで区切られた段落ごとの理想的なゴール、すなわち「この段落を読んだらその解決策を知りたいと思ってほしい」とか、「商品やサービスのより詳細な情報を知りたいと思ってほしい」といった、段落ごとの理想のゴールを定めるのがいいと思います。
5.タイトルタグ・見出しはエモーショナルに
見出しには対策キーワードを入れると説明しましたが、置きに行ったような見出しではユーザーが興味を持ってくれません。広告のコピーライティングとは目的が異なりますが、コピーライティング同様タイトルにも見出しにも「センス」は必要です。
言葉で読み手の興味を引き付け、心を動かして具体的な行動へと結び付けるためには、エモーショナルなタイトル付け、見出し付けが大事です。エモーショナルとは、人の感情や心を動かすような状況のこと。
タイトルタグや見出しにおけるコピーには、商品・サービスの魅力を端的に伝え、具体的なアクション(購入や申し込み)へとつなげる役割があります。
言葉の力で読み手の気持ちを動かし、実際に「利用してみたい」「手に入れてみたい」と思わせるには、コピーライティングのようなセンスやアイデアが必要になります。
どんなに有益な情報を発信していたとしても、読み手に関心を持ってもらえなければ売上や成約率のアップにはつながりません。読み手の興味を引きつけるためにも、タイトルや見出しのセンスを磨いて、クオリティを高めることに注力しましょう。
ここでは、効果的なタイトルや見出しを作成するためのコツを紹介します。
ターゲットを明確にする
自社の商品・サービスに応じてどのような悩みを持つユーザーにもっとも適しているのかを考えることで、タイトルや見出しの方向性がハッキリと固まっていきます。
「どのようなユーザーなら自社商材を買いたいと思うのか」をできるだけ具体的に想像し、最後に「本当にそのようなユーザーは存在するのか」客観的に確認するようにしてください。
数字を効果的に用いる
先に述べたように、タイトルや見出し、キャッチコピーはキーワードを盛り込むだけでなく、端的に商品・サービスの強みや魅力を訴求できなければなりません。短いテキストで興味を引き出すために、数字は大きな効果を及ぼします。
ただし、数字を用いるコピーは効果的である反面、根拠のないものは誇張した表現と捉えられ、紹介する商品・会社の信頼を失うことに繋がりかねません。
景表法の観点からも、「具体的な数字」でコピーを作る際は必ず本文や注釈で裏付けとなる資料や根拠を提示すようにしましょう。
メリットよりもベネフィットを伝える
商品やサービスの作り手としては、その機能や特長といったメリットを紹介したいとついつい考えてしまいます。しかし、読み手がメリットそのものに魅力を感じるケースはあまり多くありません。
それよりも、「その商品を買うことでどのように悩みが解消されるのか」「そのサービスを使うことでどのような効果が得られるのか」といった読み手視点のベネフィットに寄り添った表現をすることがポイントです。
その商材やサービスが自分にどのような関係があるのか「自分事としてとらえる」ことができるような内容にすることによって、はじめて具体的なアクションを引き出しやすくなるのです。
6.「セールスライティング」の要素を取り入れる
商材やサービスを訴求するには、文章で商品やサービスを売る執筆テクニックである「セールスライティング」も駆使する必要があります。
コピーライティングは認知向上やブランディングが主な目的ですが、セールスライティングは直接的な行動(申込や購入)を促すのが主な目的。
セールスライティングで商品の魅力やメリット・デメリットを伝えることで読者に「買いたい」「欲しい」と思ってもらい、購買や申し込みという具体的な行動を起こしてもらうのです。これはBtoCでもBtoBでも同じですが、とくにビジネス向けの訴求の場合は、見込み客化するためにセールスライティングのスキルは必須です。
セールスライティングにはいくつかの「型(パターン)」があり、Webサイトや広告、メルマガなどさまざまな場面でいろいろな型が使用されています。
SEOライティングに役立つツール
実際にSEOライティングを行う際に役立つツールをいくつかご紹介します。
キーワード抽出
キーワードツールとは、主にキーワードの競合性や検索ボリューム(検索数)、関連キーワード(関連語)、検索順位などがわかるSEOツールのことです。
無料で検索・調査(リサーチ)できるものが多く、主に以下のようなものが代表的です。
キーワードプランナー
SEOやリスティングといったWebマーケティングのキーワード調査やキーワード選定を支援するGoogle広告の運用ツールです。無料で使用でき、活用すれば検索ユーザーへアプローチするためのキーワード(検索クエリ)が選択できます。
Keyword Tool
Keyword Toolは、キーワードプランナーの代用として利用されるキーワードツールの1つです。キーワードプランナーでは取得できない何千ものキーワードを発見できるのが大きなメリット。無料で利用可能ですが、高スペックの有料版も用意されています。
見出しタグ(h)抽出ツール
見出しタグ(h)抽出ツールは、サイト内のh1タグやh2タグなどを簡単にチェックできるツールのこと。主に以下のようなものがあります。
見出し(hタグ)抽出
「見出し抽出」は、検索キーワードの上位10記事に記載されている見出しを抽出してくれます。上位記事に記載されている内容が大まかにわかるので、検索意図を理解するのに便利です。
CSVファイルへのエクスポートにも対応しているので、情報を整理しながら自分なりに分析し、コンテンツの企画を考えるという使い方もできます。
web developer
web developer内の機能の1つである「view Document Outline」では、記述されている全てのhタグ(h1,h2,h3,h4,h5など全部)が表示され、なおかつそれがソースコード内の上から記載されている順番通りに表示されます。そのページ内に記述されているhタグが数秒で抽出可能です。
コピペチェックツール
コピペチェックツールとは、該当記事がほかの記事のコピー&ペーストで作られているかを調べるツールのことです。納品前あるいは納品後にコピペチェックを行い、記事に問題ないか確認しましょう。
CopyContentDetector
株式会社ウェブサークルが運営する無料のコピペチェックツールです。4,000文字まで無料でコピペチェックが行えますが、有料プランでは8,000文字までチェックできます。
回数無制限で高精度のコピペチェックができるのが特徴で、短時間に一致率から混成判定、類似度判定を行うことが可能です。
こぴらん
4,000文字までの文章を無料でコピペチェックできます。「文」・「類似数」・「リンク」の3つの項目でコピペか否かを判定します。
また、すでにWeb上に公開しているページのコピペもチェックできます。
文章校正ツール
文章校正ツールは、執筆中には気づかない細かな入力ミスや表記ゆれ、誤用などを指摘してくれるツールのこと。文章の表記を整え、ブラッシュアップする際に有益です。
文章校正ツールには、オンライン上で利用するものと、PCにインストールして利用するものの2種類があります。
PRUV(プルーフ)
オンライン上で利用する種類の文章校正ツール。提供元はサービス名と同じPRUVです。
Webサイト上のテキストボックスに文章を貼り付けて「チェック開始」ボタンを押すことで文章校正が行われ、誤りと思われる箇所にハイライトがついて理由が表示されます。
校正の主な機能は、「誤字・脱字、慣用表現、呼応表現、い抜き/ら抜き/さ入れ/レ足す言葉、同音語、二重敬語、重複表現、西暦・和暦の整合、年月日と曜日の整合、都道府県と市区町村の整合、会社名・商品名、小学校の学年別の漢字レベル」などです。
Tomarigi
青山学院大学が「日本語表現方法開発プロジェクト」内で開発した校正・遂行支援ツール。PCにインストールして使用するタイプなので、通信環境がないところでも使用可能です。
エディター領域に文書を入力すると1文ごとに誤りの候補となる箇所と種類を示した指摘カードが表示され、各カードについての詳細な指摘や修正候補を確認できます。
競合分析ツール
競合分析ツールとは、自社のWebサイトを検索エンジンへ上位表示させることを目的に競合サイトの情報を収集・分析できるツールを指します。
パスカル
検索上位の競合サイトと自社サイトの差分が一目でわかる分析ツールです。競合サイトの「コンテンツ、タグ、インデックス、ドメイン、被リンク」の5つの項目をほかの競合と比較してレーダーチャート表示する機能が特徴的。
競合各社のサイトがどのような項目で構成されているのかという傾向をつかめます。
tami-co
競合分析を踏まえて、自社のサイトが抱える課題を解決に導くツール。キーワード分析では、競合サイトが獲得しているキーワードのほかに自社サイトの専門性をアップできるようなワードも調査可能です。
ユーザーの検索ニーズが高いキーワードをグラフで可視化できる機能も便利。グラフをもとに、SEO効果の高い共起語を抽出したりもできます。
AI(ChatGPTなど)
AIライティングツールは、人工知能を活用して文章を自動生成するツールのこと。自然言語処理や機械学習技術を駆使して、ユーザーが与えたテーマやキーワードに基づいて文章を作成します。
AIライティングツールの利点は、迅速かつ効率的に大量のコンテンツを生成できることや、クオリティの高い文章を提供できることです。
ChatGPT
文章を入力することでAIが適切な回答をしてくれるチャットサービス。2022年のサービス開始から、ビジネスをはじめとしたさまざまな場面で活用されています。
基本的には無料で利用できますが、有料プランにアップグレードすればさらに高精度のAIを利用できます。
RakuRin(ラクリン)
株式会社makuri・株式会社アルル制作所・ジジックスが共同開発しているAIライティングツール。ChatGPTが2023年11月6日に発表した「GPT-4 Turbo」を搭載し、より高度な処理で正確な⽂法や答えを学習します。人間らしくて自然でわかりやすい文章を生成する能力に長けているので、高クオリティな文章が作成できるとされています。
SEOライティングの注意点
最後に、SEOライティングの注意点についてまとめておきます。
キーワードや共起語を不自然に含めない
コンテンツ作成においてキーワードや共起語を使用することは大切ですが、多すぎるとかえって読みづらくなります。
不自然にキーワードが盛り込まれた文章はユーザーファーストとは言いがたく、結果的には離脱を招きかねません。違和感なく読める自然な文章を作ることを優先しましょう。
定期的にリライトする
上位表示されている記事でも、情報が更新されないままだと古いコンテンツと見なされてGoogleのアルゴリズムアップデートがあった場合などに大きく順位を下げてしまう可能性があります。
定期的に内容をチェックし、新しい情報を取り入れたり書き換えたりすることを怠らないようにしましょう。
検索順位が振るわない記事についても同様に、定期的に中身を変えてブラッシュアップを図り続ける必要があります。
SEOに強いディレクトリ構造をつくる
コンテンツライティング以外のSEO対策としては、サイトのディレクトリ構造の整理・最適化が挙げられます。
ディレクトリ構造を適切に整えればGoogleのクローラーから読み込まれやすくなる(クローラビリティが向上する)ため、SEOライティングだけでなくディレクトリ構造にも着目してコンテンツを制作しましょう。
検索エンジンのアップデートを見逃さない
Googleは検索エンジンのアルゴリズムをつねにアップデートしていますので、その動向には目を光らせるようにしてください。
大きなアップデートがなされた際には大きな順位変動が起こりますので、順位を回復するためのリライトや要素の見直しを継続的におこなっていくことが重要です。
SEOライティング単独でというよりは、これはサイト運用の責任者であるディレクターなどが担う領域ですが、アップデートに合わせたSEOライティングも関係があるので、留意しておくべきでしょう。
引用や転載には最新の注意をする
他人の文章を盗用するのは絶対にやってはいけないことである、というのは当たり前のことですが、引用元を明記すればなんでも転載してOKというわけではありません。
個人でやっているブログや専門家が発信しているメディアなどの場合、引用や転載の禁止が明記されている場合もあります。
引用の定義を守り、転載のルールを逸脱せずに慎重かつ適切にリソースを活用するようにしてください。
リンク切れを起こしていないかつねに注意する
たとえば内部リンクでも、ディレクトリの変更などでURLが変わることがあります。このような場合に生じる可能性があるのが、内部リンクのリンク切れです。
最初に設定したアンカーリンクの飛び先がリダイレクトされず、エラーとなっていないかを確認するようにしてください。
また行政や公共団体などへの外部リンクを設置している場合は、要注意です。行政の公式サイト内のページがなくなっていたり、URLが変更になったりすることがよくあります。
リンク切れを放置しておくとSEOでマイナス評価を受けてしまいますので、リンク切れをチェックするツールなどを活用して、リンク切れを起こしていないか定期的にチェックして修正していくようにしましょう。
この記事を書いた人

- 1,200名以上登録されてるライタープラットフォーム:ライターステーション責任者。2024年より「記事作成代行サービス」や「Hubspot導入支援」、「インタラクティブ動画」など、コンテンツマーケティングに関する支援を開始。
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